沢山の品種がある葡萄。
その種からは同じ品種が出来ないって事、ご存知ですか?
果物のほとんどが接ぎ木で育てられているそうです。
同じ品種を育てるには、台木にその枝を接ぎ木して育てるんだそうです。
種から育てるよりは、早く実をつけるそうですが
親と子は全く違うものなんですね。
ブドウ属ブドウ科
旬 6月~10月頃。
原産地
葡萄には3つの種類あります。
ヨーロッパ種とアメリカ種。そして、この2種類の雑種の3種類です。
ヨーロッパ種は黒海、カスピ海沿岸が原産地でエジプトの壁画にも
描かれているくらい古い歴史があります。
アメリカ種はアメリカ大陸が発見された頃には、自生していたそうです。
●主成分は糖質
・ブドウ糖(グルコース)
・果糖(フルクトース)
糖は細胞が機能するための、大切なエネルギー源です。
それゆえ体内の糖は枯渇しないよう、しっかり管理されています。
そりゃそうですよね。
いくら設備があっても動力がなければ、どうしようもないですもんね。
細胞が機能出来ないということは、すなわち活動停止=死を意味するので
体はあの手この手で、これを阻止しようとしています。
ブドウ糖や果糖は、これ以上分解できない糖質の中で最も小さい糖で『単糖』といいます。
単糖が2個くっついたものを『二糖』といい
砂糖(スクロース)や乳糖(ラクトース)麦芽糖(マルトース)がそうです。
単糖と二糖を『糖類』といいます。
単糖が3~10個程くっついたものを『少糖』といい、オリゴ糖などがそうです。
10個以上つながったものは、『多糖』といい、デンプンやグリコーゲンなどがそうです。
糖類(単糖・二糖)と少糖、多糖をまとめて『糖質』といいます。
ですから、糖類と糖質は違います。(商品の表示に注意)
糖質と食物繊維をまとめて『炭水化物』と呼びます。
・ブドウ糖(グルコース)・果糖(フルクトース)の吸収
グルコースは小腸で吸収され、毛細血管に入り門脈を経て肝臓に送られます。
グルコースが小腸の細胞内に入り込むには、小腸の細胞膜を通過しなければなりません。
まず、糖が細胞膜を通過するための輸送体には
SGLT(sodium glucose cotransporter:ナトリウム・グルコース共役輸送体)1~6シリーズと
GLUT(glucose transporter:グルコース輸送体)1~13シリーズがあります。
これらは、体の各組織に適材適所で配置されています。
小腸の管側の細胞膜上ではSGLT1が、グルコースを小腸細胞内に取り入れています。
これは、細胞内外のナトリウム濃度の勾配を利用した輸送方法です。
小腸細胞内にはナトリウムポンプという仕組みがあり
エネルギーを使って細胞外にナトリウムを汲み出しています。
なので、細胞内はナトリウム濃度が低くなり、細胞外は濃度が高くなっています。
物質は濃度の高い方から低い方へと流れます。
その力を利用してグルコースも一緒に細胞内へ入ってしまえということです。
ですから、塩(ナトリウム)はグルコースの吸収を高めます。
空腹時、小腸管内にグルコースが少ないときは、濃度勾配に逆らって
小腸の細胞内に入らなければならないため、ナトリウムの輸送体に便乗するという
ような塩梅になっているようです。
食後、小腸管腔内にグルコースがいっぱいになってくるとGLUT2の出番になります。
SGLT1の要請に応え、小腸の細胞内にがんがんグルコースを取り込みます。
小腸の細胞内に入ったグルコースは、毛細血管側の細胞膜上でGLUT2により
毛細血管に送られます。
GLUTシリーズは濃度の高いほうから低いほうへ拡散するという
濃度勾配に逆らわない輸送方法なので、エネルギーを使いません。
なので、濃度に依存するGLUT2は濃度が低いときは働けません。
フルクトースも小腸から吸収されて、肝臓へ送られますが
GLUT5が促進拡散で取り込むため、グルコースより吸収は遅くなります。
・ブドウ糖(グルコース)・果糖(フルクトース)の代謝
小腸の細胞から毛細血管に取り込まれたグルコースは
門脈という太い静脈に集められ、また細かく枝分かれした毛細血管を辿り
肝臓の細胞へと入っていきます。
肝臓の細胞内へ入るためには、細胞膜上にあるGLUT2が促進拡散で膜を通過させます。
そのため、インスリンに依存することはありません。
肝臓以外では、脳や赤血球もインスリンに依存することなく取り込めます。
しかし、肝臓内ではグルコース分解に使われる酵素を活性化させるという
働きがインスリンにはあり、代謝に関与しています。
肝臓内に入ったグルコースは、酵素による化学的な反応を幾度か経てピルビン酸になります。
この時の反応にマグネシウムを必要とする段階があります。
これは解糖系といい、細胞基質で、体のあらゆる細胞が行っています。
その後、ピルビン酸はアセチルコエンザイムAに分解され
ミトコンドリア内でTCA回路に利用されエネルギーを作ります。
この時にビタミンB1を必要とします。
ミトコンドリア内での反応は、厳密にコントロールされているため
激しい運動などで解糖系が進み、細胞内でグルコースが増えると
ミトコンドリアで処理しきれなくなります。
なので、渋滞したグルコースは乳酸に変換されます。
乳酸は解糖系で必要なNAD+という物質を作り
ミトコンドリア外で行われる解糖系を継続させエネルギーを作ります。
絶食や飢餓状態で糖が足りなくなった場合、糖以外のアミノ酸やグリセロールから
グルコースを作る経路を糖新生といいます。
乳酸も血液を通って、肝臓へ運ばれピルビン酸となり
糖新生でグルコースに変換され、血中に放出され利用されます。
フルクトースもグルコースの解糖系に組み込まれます。
・グリコーゲンの合成
グルコースは肝臓や筋肉でグリコーゲンとして蓄えられています。
肝細胞内では、グリコーゲン合成酵素によりグリコーゲンを合成し貯蔵します。
このグリコーゲン合成酵素はインスリンにより活性化します。
肝臓で貯蔵されたグリコーゲンは、血糖値が下がるとグルコースに分解され
血中に放出され、血糖値の維持に使われます。
筋肉に蓄えられたグリコーゲンは、血糖値維持には利用できませんが
筋肉自体のエネルギーとして利用されます。
しかし、運動で筋肉が活動してできる乳酸は、血中に放出され
肝臓で解糖系に利用することができます。
・脂肪酸の合成
肝臓では使われなかったグルコースは脂肪酸に変えられトリグリセリド(中性脂肪)となり
肝臓で貯蔵されたり、VLDLとして血中に放出されます。
脂肪酸の合成は、脂肪組織や腎臓、脳などの肝臓以外の器官でも行われています。
これも、糖が枯渇した時にはグルコースに変換され、エネルギーとして使われます。
・血糖値
糖の血中濃度は生命に関係してくるため、ホルモンや自律神経でしっかり管理されています。
インスリンは血糖値を下げる唯一のホルモンで、細胞内にグルコースを取り込ませることにより
血中のグルコース濃度を下げています。
血糖値を上げる作用があるものは、アドレナリン、グルカゴン、成長ホルモン、糖質コルチコイド
甲状腺ホルモンなどがあります。
糖質に関しては、まだまだ書きたいことがありますが
長くなってしまったので、次回に続く・・・
ということで。。。
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