普段、あまり意識されることがないと思いますが
お尻の筋肉は一番外側に大殿筋という大きな筋肉があります。
外見的に、いわゆるお尻という筋肉ですね。
そして、その下には中殿筋という筋肉があり
そのまた下には、小殿筋という筋肉があります。
中殿筋という筋肉は、歩行時に体が左右に揺れないよう
しっかりと骨盤を安定させています。
この筋肉の働きが弱くなると、体は左右に大きくぶれてしまい
腰や脚に、余計な負担をかけることになり
腰痛を引き起こしたりします。
下図はお尻の筋肉です。
お尻の筋肉は、このようになっていて
中殿筋は奥の方にある筋肉ですから
ほとんどが大殿筋の下に隠れています。
青い丸の大殿筋をべろんとめくりますと
奥の方に中殿筋があります。
図のように、中殿筋は骨盤から股関節に向かって付着しています。
後ろというよりは、横(外側)に付着しています。
よく見ると筋肉の線維の流れが違いますね。
ですから、同じ中殿筋でもその働きは違います。
右が前方になり、こちらの筋肉が働く(収縮する)と
股関節が屈曲、内旋します。
脚を前に振り、つま先が内側に向く動きですね。
そして、左は後方になり、こちらの筋肉が働く(収縮する)と
股関節が伸展、外旋します。
脚を後ろに振り、つま先が外側を向く動きです。
前後共同で働いて、股関節を外転(足を横に開く)させます。
中殿筋は歩行時にどういった働きをしているかといいますと
片脚が上がっている時、もう一方の地面に着いているほうの脚は
地面を押して、ぐっと支えなければいけません。
この時に中殿筋がしっかり収縮することで、骨盤の安定が保たれます。
中殿筋が弱くなっていると、この働きができないので
片脚立ちになった時に、骨盤を水平に保てず傾いてしまいます。
ちょっと分りずらいかもしれませんが
絵を描いてみました。
下の図は、中殿筋がしっかり働いて、収縮している時の
姿勢と中殿筋の位置です。
中殿筋が弱く、収縮できないとこのような姿勢になります。
トレンデレンブルグ歩行といいます。
もう一つは、デュセンヌ歩行といって
中殿筋の筋力低下により、傾く骨盤を
体幹を傾けることで、バランスをとります。
この2つは、同時に見られる場合もあります。
このような歩行が必ずしも中殿筋の筋力低下ではありませんが
体が大きく左右に揺れる歩行は
他の筋肉や靭帯、股関節や膝にも影響が出ます。
できれば、普段から中殿筋の筋力を低下させないよう
にすることが大切です。
中殿筋を衰えさせないための筋トレをご紹介したいと思います。
① 体を伸ばして、真っ直ぐ横向きに寝ます。
② 上にある脚をゆっくり開いて(上にあげて)いきます。
★ポイント その時にやや後方にあげていくように注意します。
つま先を下に向けると、なおいいです。
体が屈曲して、脚が前に上がってしまわないよう注意です。
バランスがとりにくいので、手で体を支えてもいいです。
③ あげた足をゆっくりおろします。
★ポイント 股関節の後ろ側に効いていれば、OKです。
脚はゆっくりあげて、ゆっくりおろします。
割りときついので、股関節が悪い方は仰向けで
脚を開くのがいいかもしれません。
くれぐれも、無理してやらないよう気を付けてください。
やってみると、きついので
私も中殿筋の衰えを感じているところです^^;
では、今日はこのへんで。
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