梨状筋は殿部の深層にある小さな筋肉です。
しかし、この筋肉の下を坐骨神経が走行しているため
梨状筋の状態が悪いと、坐骨神経を絞扼して
坐骨神経痛を起こしてしまうことがあります。
これを梨状筋症候群といいます。
坐骨神経はだいたいの方(約90%)は上図のように
梨状筋の下を走行していますが
中には梨状筋の間を貫通していたり(約9%)
枝分かれして、梨状筋の上と下を通る方(約1%)もいらっしゃいます。
このように坐骨神経の走行は人それぞれで
梨状筋により受ける影響が違うため、痛みやしびれが様々に現れます。
坐骨神経痛は、お尻の痛み、太ももの裏の痛み
膝から下の痛み、しびれ、筋力の低下といった
坐骨神経に沿って現れる自覚症状のことを指します。
坐骨神経痛は症状であり、病名ではありません。
梨状筋症候群は坐骨神経痛を引き起こす原因の一つであるということです。
その他に、梨状筋が原因で似たような症状が起こることがあります。
梨状筋のトリガーポイントから起こる関連痛です。
お尻の痛みや太ももの裏の痛みを引き起こします。
下図のピンクの範囲は、関連痛が起こる部分です。
梨状筋は、股関節を外旋させる筋肉ですので
がに股の方やバレーダンサーなど
つま先が外側を向いているような方や
重い物を持ち上げようと、脚を広げて踏ん張った時や
急に向きを変えるようなスポーツ(例えば、バスケやサッカー、テニスなど)
で傷めやすくなります。
テニスボールやゴルフボールなどでお尻をほぐすのは
個人的には、おすすめできません。
ストレッチもご自身にあっているかどうかわかりませんので
あまりおすすめできません。
下肢の痛みは、ひどくなると日常生活に支障が出ます。
早期に適切な治療を受けられることをおすすめいたします。
腰椎椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症による神経根の圧迫では
下肢に痛みがでることはないとされています。
これらは、原因ではなく結果的にそうなったと
考えるほうが現代の研究に当てはまっています。
痛みやしびれ、筋力低下を起こす原因にアプローチしないと
よい方向には進みません。
原因は一つでない場合が多いです。
ではでは、今日はこの辺で。
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