起始 上位4~5頸椎横突起後結節
停止 肩甲内側縁上方1/3
神経 肩甲背神経C4~6
作用 肩甲骨挙上 下方回旋(補助動筋として)
血管 頚横動脈
筋連結 前鋸筋 僧帽筋 斜角筋 頭板状筋 頭半棘筋 小菱形筋
□特徴
頸部の後部筋群、中間層は僧帽筋よりも深い第3の筋層、板状筋と肩甲挙筋からなる。
頭板状筋の外側にあり、上位4つの頸椎横突起からの起始部を頸板状筋と共有している。
その平らな筋腹は、板状筋と同方向にねじれているが、すぐそれと離れ肩甲骨に付着するため、斜め下方やや外側に走る。その起始を固定すれば、肩甲骨を挙上させる。
もし一方の肩甲骨付着部を固定すれば、頸椎が動く。
一側の肩甲挙筋の収縮は、板状筋と同じように、典型的な頸椎と同様の伸展、側屈、回旋をその側に引き起こす。
DBAL上
□TP
関連痛パターン:後頚三角 肩甲骨内側に沿って肩の後部
TP:頚の角の2横指下で1横指内側寄りと肩甲骨上角の筋付着部
受話器を頚と肩の間で保持したり、重いバッグのベルトを肩に掛けたりすると、筋が過度の収縮状態になる。
肘掛け椅子や車椅子の肘掛部分が高すぎたり、あるいは肘掛部分が無かったりすると、筋が長時間過度に収縮、あるいは伸張状態になり、トリガーポイントを活動性にする原因になることがある。
杖、あるいは松葉杖を使って長時間歩きまわっても、肩甲挙筋に過度の収縮をきたす原因になる可能性がある。