WHOLE HARMONY ホールハーモニー上大岡カイロプラクティック

ご予約・お問い合わせはお電話で

phone045-846-8550

施術中は電話に出られないことがありますが、
お名前、ご連絡先、ご用件をメッセージで残して下されば、
必ずこちらから連絡させていただきます。

ぶどうのこと ~その2~

 

今回も、葡萄の主成分であるグルコースとフルクトースのことですが

ちょっと間をあけてしまいましたので、おおまかな流れを辿って行きたいと思います。

 

・グルコースは小腸から吸収されて、門脈を通り肝臓へ送られる。

・肝臓から心臓へ送られ、心臓から血液に乗って全身の器官へ送られる。

 

・細胞内では、解糖系やTCA回路で代謝されエネルギー源となる。

・体内のグルコースが十分な時は、肝臓でグリコーゲンに変換され蓄えられる(肝グリコーゲン)。

・筋肉では、肝臓と同じようにグリコーゲンに変換され蓄えられる(筋グリコーゲン)。

・余剰なものはVLDLとなり脂肪組織に運搬され、中性脂肪(トリグリセリド)として蓄積される。

 

などでした。

では、グリコーゲンの分解について続けていきます。

 

 

●空腹時や絶食時における糖の供給

 

体内のグルコースが減ってくると、肝臓はグリコーゲンを分解してグルコースに戻し

血糖値を維持します。

肝臓で貯蔵できるグリコーゲンは、一日絶食すると枯渇してしまう程度です。

 

肝グリコーゲンが無くなると、肝臓はその情報を副交感神経(迷走神経)を介して脳に伝えます。

脳は交感神経を介して脂肪組織へ伝達し、中性脂肪(トリグリセリド)の分解を促します。

「脂肪をより効率的に燃焼させるためには、肝臓内のグリコーゲン量を減らすことが有効である」

これは最近、筑波大学が明らかにした研究です。

つまり、絶食時の迷走神経シグナルの起点となっているのは、グリコーゲンの分解によって

生成される代謝物ではなく、グリコーゲン量そのものの減少である。

ということを明らかにしたということです。

 

脂肪組織は、皮膚の下や内臓の周りにあり、中性脂肪(トリグリセリド)を蓄えています。

グリコーゲンが不足すると、脂肪細胞内にあるホルモン感受性リパーゼが活性化され

トリグリセリドは脂肪酸とグリセロールに分解されて、血中へ放出されます。

これを「脂肪動員」といいます。

エネルギー源に利用されるのは脂肪酸で、血中でアルブミンというタンパク質に

くっつくと各組織に運搬されます。

そして各組織の細胞に取り込まれ、ミトコンドリア内に入り分解されエネルギーが作られます。

脂肪酸がミトコンドリア内膜を通過するには、カルニチンが必要です。

カルニチンは肝臓で合成されるか、食事(肉類に多く含まれている)で摂取しますが

不足すると、脂肪の代謝ができなくなります。

 

肝臓では取り込まれた脂肪酸は、TCA回路で分解されず、ケトン体が作られます。

ケトン体は肝臓以外の臓器ではエネルギーとして利用でき、特に脳では重要なエネルギー源です。

トリグリセリド分解で生成されたグリセロールは肝臓に運ばれ、糖新生に利用されます。

 

さらに、飢餓状態が続くと、筋肉からアミノ酸が分解され血中に放出されます。

このアミノ酸は糖原性アミノ酸といい、肝臓で糖新生に利用されグルコースを作ります。

そして次に、ケト原性アミノ酸が分解されます。

これは脂質経路でケトン体が作られ、エネルギーにされるアミノ酸なので

糖原性アミノ酸の消費が抑えられます。

 

ここまでは、使いたくないですよね。大事なアミノ酸。

減量は脂肪分解までに抑えるのが、理想だと思います。

 

筋肉(骨格筋・心筋)の細胞にはGLUT4が存在します。

GLUT4は普段は細胞の奥に保管されていますが、インスリンや運動の刺激によって

細胞膜上へ移動し、グルコースを取り込むようになります(GLUT4トランスロケーション)。

筋肉は体全体にあり、グルコースの取り込み量は多く、結果として

筋細胞のグルコース取り込みは、血糖値を下げることに大きく関与しています。

筋肉でグリコーゲンとして貯蔵された糖は、体内の糖が減ってくるとグルコースに戻され

筋肉の活動のためだけに使われます。

これは、筋細胞ではグリコーゲンをグルコースに分解する時に

ある1段階で作用する酵素の活性が低く、グルコースに分解される前に解糖系に入ってしまい

エネルギー源となってしまうためです。

優先順位からいったら、そうですよね。

体が動かなかったら、必要な栄養も摂れないですからね。

肝臓の貯蔵とは別という調節で、筋肉はグルコースを貯蔵しているということです。

 

マラソンなど持久力を必要とする運動においては、筋グリコーゲンの貯蔵は大切です。

グリコーゲンローディングといって一度ハードな運動をして、筋グリコーゲンを枯渇させると

次に入ってきた糖を、今まで以上に蓄える。という作用を利用して

筋肉にグリコーゲンを沢山蓄えるといった食事の方法もあります。

運動前は糖の摂取を控え、インスリンの分泌を抑え、グリコーゲンと脂肪の両方を

エネルギーとして使うことが運動を持続させます。

運動前に糖を摂取すると、インスリンが分泌され、脂肪分解が抑制されてしまい

グリコーゲンのみでエネルギーを生み出すことになるので、運動の持続はできなってしまいます。

 

 

 ●インスリン

 

・分泌

 

膵臓のβ細胞で合成される、小さなたんぱく質で、その分泌には

一日中ほぼ一定の量で分泌される基礎分泌と

食後に上昇した血糖値に対応して分泌される追加分泌というのがあります。

 

グルコースが血液中を流れてくると、膵臓のβ細胞はGLUT2により

グルコースを細胞内に取り込みます。

GLUT2はインスリンの作用なしでもグルコースの輸送ができます。

細胞内では、解糖系やTCA回路により代謝が行われ、ATPエネルギーが作られます。

ATPの濃度が上昇すると、ATP感受性K⁺(カリウム)チャンネルが閉じられます。

細胞膜にあるK⁺チャンネルは細胞内のカリウムイオンを流出させているので

K⁺チャンネルが閉鎖されると、細胞内の電位はプラスに向かいます。

すると細胞膜では脱分極が起こり、電位依存性Ca²⁺(カルシウム)チャンネルが開き

細胞内にCa²⁺が流入してきます。

そして、Ca依存性のインスリン分泌が起こります。

 

また、小腸でグルコースが吸収されると、インクレチンというホルモンが分泌されます。

インクレチンにはGIPとGLP-1の2種類があり、膵臓のβ細胞にある受容体に結合すると

インスリンの分泌を促進させます。

 

・作用

 

脳神経細胞や赤血球にはGLUT1が存在し、インスリンに依存せずにグルコースを取り込めます。

肝臓や膵臓β細胞、腎臓の尿細管、胃腸の細胞にはGLUT2が存在するので

こちらもインスリンに依存せずに、グルコース取り込みが行えます。

筋肉(心筋・骨格筋)の細胞や脂肪組織の脂肪細胞には、GLUT4が存在するため

インスリンの作用でグルコースの取り込みが促進されます。

 

インスリンはグルコースの取り込みを促進するので、細胞内にはグルコースが十分に入ってきます。

すると、貯蔵していたグリコーゲンの分解を停止したり、脂肪の分解を停止します。

そして、入ってきたグルコースをグリコーゲンに変えたり、脂肪に変えて貯蔵するようにします。

 

・インスリン抵抗性

 

主にインスリンの標的細胞である筋肉(心筋・骨格筋)、脂肪組織、肝臓でおこり

インスリンが分泌されていても、細胞がインスリンに反応しにくくなっていることです。

このため、細胞はグルコースを取り込めず、肝臓では糖新生が続行してしまうので

血糖値が下がらず、膵臓β細胞はインスリンをどんどん分泌してしまいます。

すると膵臓の機能が低下し、Ⅱ型糖尿病の原因になってしまいます。

 

インスリン抵抗性は、肥満などで脂肪細胞が肥大すると分泌するTNF-αという物質が

インスリン受容体に結合して、インスリンシグナルを阻害することで起こるといわれています。

脂肪細胞が分泌する生理活性物質をアディポサイトカインといい、善玉と悪玉があります。

善玉には、傷ついた血管を修復し動脈硬化を予防するアディポネクチンやレプチンなどがあります。

悪玉には、動脈硬化を促進させるTNF-α、PAI-1、HB-EGFなどがあります。

肥満は脂肪細胞から悪玉アディポサイトカインを分泌させ、

善玉アディポサイトカインの分泌を低下させてしまいます。

 

グルコースはインスリンを分泌させる作用が最も強い物質です。

 

 

また、長くなってしまいました。

少々、話がずれてきた感じがしますが・・・お許しを(^^;)

この続きは、次回へ。。。

 

 

2015年11月16日 3:14 pm

カレンダー

2025年4月
« 3月    
 12345
6789101112
13141516171819
20212223242526
27282930  

月別アーカイブ

腰痛・肩こり・身体の不調でお悩みなら、今すぐお電話ください

phone045-846-8550

施術中は電話に出られないことがありますが、お名前、ご連絡先、ご用件をメッセージで残して下されば、必ずこちらから連絡させていただきます。

美容関係・宗教関係の訪問販売や勧誘、または販売目的の来院は固くお断りさせていただきます。

月~土10:00~20:00

日・祝10:00~17:00

定休日火曜日