随分と、引っ張っておりますが。。。(^^;)
今回も葡萄の続きです。
・アントシアニン
ポリフェノールの一種で、フラボノイド系に属します。
ポリフェノールといえば、抗酸化作用ですが、アントシアニンは目にも良いとされています。
①視力の回復に作用
物が見えるのは、光が水晶体を通り網膜にあたると、網膜にあるロドプシンが分解され
その電気信号が脳に伝わるということで得られます。
ロドプシンはオプシンとレチナール(ビタミンA)でできたタンパク質で
分解されても再合成し、物を見続けることができますが
目を酷使すると、ロドプシンの再合成が遅くなり、物が見えづらくなります。
アントシアニンはロドプシンの再合成を助け、視力の回復を促す効果があります。
②活性酸素による酸化を防ぐ
活性酸素は、酸素を使ってエネルギーを産生すると、できてしまう物質で
酸素を沢山使うミトコンドリアで多く発生します。
そして、白血球のように、体内に侵入した細菌を殺すために必要でつくるという
大切な物質でもあります。
活性酸素は細菌を撃退するほど強いので
使われなかった分は、速やかに分解されて体外に排出されますが
その機能が追いつかないくらい過剰につくられると
細胞を傷つけて機能を低下させたり、老化や病気の原因になったりします。
アントシアニンは抗酸化力が強いので、活性酸素を消去します。
・ブルーム
葡萄の実の表面に付いている白い粉で、品種によっても違いますが
新鮮で品質の良いものほど多く付いているといわれます。
果実の皮の一番外側にはクチクラ層があり、果実全体を包んで水分の蒸発を防ぎ、鮮度を保ったり
病気を防御するといった役割をしています。
ブルームはこのクチクラ層にあり、主成分がオレアノール酸で
その他にアルコールや脂肪酸でできています。
オレアノール酸は虫歯や歯周病の原因菌が増殖するのを抑制したり、抗炎症作用、抗がん作用
抗酸化作用などの生理活性作用があります。
葡萄の成分には他にも、ビタミンやミネラルが含まれていますが
今回は、主なものを取り上げてみました。
しかし、研究は日々進歩しているので、明日には新しい事実が判明するかもしれません。
ちょっとだけ、参考にしていただけたらいいなと思っています。
さて、葡萄と言えば。。。
個人的には『長澤鼎(ながさわ かなえ)』という人物を思い出してしまいます。
長澤鼎は幕末、島津藩士の13歳で、成績優秀、藩の命により英国へ留学します。
といっても、当時は鎖国でしたから、密航となりますので
長澤はじめ、他の留学生も皆、偽名を使っていたようです。(長澤の本名は礒永彦輔です)
しかし、藩の財政問題などで他の留学生は帰国してしまいますが、長澤は米国へ渡り
葡萄の研究を長きに渡り苦心して続け、カリフォルニア・ワインの発展に功績を残しました。
日本では、無名だったこの侍は、1983年レーガン大統領の日本での演説により広く
知られるようになりました。
ほんと、涙ぐましい努力があるんですよ~。
と、余談になりました。
今回も長々と、お付き合い頂きありがとうございました。
ではでは。また。
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