前回の続きでスーパーライザーの作用、今回は神経節ブロックです。
❏ 神経節ブロック作用
〇神経ブロック
神経ブロックは、痛みがある部位を支配する神経の伝達を遮断することで、痛みを取り除く方法で、注射器で神経や神経節に麻酔薬を注入します。
星状神経節ブロック療法は、交感神経をブロックしますが、神経ブロックには、知覚神経、運動神経、またはこれらが混在したところをブロックする場合もあります。
神経ブロックは、「痛みの伝導路」を遮断し、交感神経ブロックは「痛みの悪循環」を断つ作用があります。
〇痛みの悪循環
細胞が損傷するような刺激(切る・ぶつける・火傷など)は、痛覚受容器というセンサーが受容し、脊髄を通って大脳へ伝わると「痛み」として認知されます。その過程で、体は様々な反応を起こします。
交感神経は血管に作用し、血管を収縮させます。
脊髄反射では、運動神経を興奮させ、筋肉の緊張を増大させます。これは血管収縮につながります。
血管が収縮すると、末梢では血流が悪くなり、細胞組織の酸素不足となり発痛物質が産生されます。
この発痛物質がまた痛覚受容器を興奮させ、痛みがますます強くなっていきます。
このサークルが痛みの悪循環です。
神経ブロックは、痛覚受容器が脊髄に信号を送れないよう遮断し、痛みの伝導を妨げます。
交感神経ブロックは、脊髄に送られた信号を交感神経に送れないよう遮断し、生理的な反応を抑制します。
血流が改善されて、疼痛が緩和する作用があります。
スーパーライザーを、星状神経節に照射しても神経のブロックはできませんが、神経節ブロックと同様に交感神経の緊張をとり、血流改善効果による「痛みの悪循環」も改善することができます。
低出力レーザーとともに、なぜ星状神経節照射が交感神経の緊張を緩和し、血流を改善するのかは、まだ完全に解明はできていませんが、多数の臨床報告から治療の効果は証明されています。
今日も最後まで読んでいただきありがとうございました。
続きはまた。
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