今回は、スーパーライザーの照射による生理的作用の1つ。
創傷治癒についてです。
傷ができると、傷口を塞ごうと様々な過程を経て徐々に治癒へと向かいます。
その過程は、以下のようになります。
□ 創傷治癒
1.止血期
傷口からの出血を止めるため、破れた血管に血小板が凝集して、血管をふさぎます。
2.炎症期
遊走してきた好中球、マクロファージが、傷口の細菌や壊死した物質を除去します。
3.増殖期
マクロファージは線維芽細胞と血管内皮細胞を活性化し、コラーゲンと毛細血管をつくります。
基底細胞からは、傷を覆う細胞がつくられ、傷口が埋まっていきます。
4.成熟期
傷口が埋められていくと、創部が縮小し、瘢痕(傷跡)になります。
この過程を邪魔する因子として、低酸素状態、感染、低栄養、アルコール、喫煙、免疫不全状態などがあります。
スーパーライザーの照射は、創部周囲の末梢循環が改善され、創傷治癒が促進されることが、難治性皮膚潰瘍や褥瘡などで認められています。
動物の実験では、創傷治療の時間短縮が確認されており、また、氷上で培養した皮膚由来細胞株群(角化細胞、線維芽細胞株、血管内皮細胞株)に増殖の効果が認められています。
これで、スーパーライザーのお話は終わりになります。
今日も読んでいただきありがとうございました。
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