引き続き、温熱の効果についてです。
今回は、治癒の促進です。
温熱により、血管が拡張すると循環血流速度が上がり
組織での酸素や栄養素の利用度が高くなります。
血液循環の促進は、老廃物を取り除き、
組織治癒の過程を促進させます。
さらに、酵素活動の速度が上り、代謝反応の速度を上げ
炎症と治癒の過程は、一層早く進むようになります。
酵素は、代謝を促進させる媒体です。
細胞内でつくられ、消化、吸収、代謝など
体内で起こる化学反応を促進させる働きをします。
血液の温度が上昇すると、
ヘモグロビンからの酸素解離を増大させるので
組織修復過程で活用できる酸素を増加させることになります。
組織の酸素利用が高まることで、組織治癒が早まります。
ヘモグロビンは、赤血球の中にあるタンパク質です。
ヘモグロビンの中にあるヘムには鉄が含まれており
これに酸素が結合することで、赤血球は組織に酸素を運搬することができます。
ヘモグロビンと酸素の結合のしやすさ(親和性)は、
pHや温度により変化します。
二酸化炭素が増加して、pHが低下(酸性に傾く)や
温度が上昇すると、ヘモグロビンは酸素を解離しやすくなります。
二酸化炭素が減少して、pH上昇(アルカリ性に傾く)や
温度が低下すると、ヘモグロビンは酸素と結合しやすくなります。
温熱は、体を温めるだけではなく、体内で色々な反応を促進させます。
■鎮痛
■血流増大
■代謝の亢進
■柔軟性の向上
■免疫機能の亢進
などなどです。
それでは、これで温浴の効果について終わります。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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