WHOLE HARMONY ホールハーモニー上大岡カイロプラクティック

ご予約・お問い合わせはお電話で

phone045-846-8550

施術中は電話に出られないことがありますが、
お名前、ご連絡先、ご用件をメッセージで残して下されば、
必ずこちらから連絡させていただきます。

飲酒 ~体内で起こること 1

 

 

今年も残すところあと少し。これからお酒を飲む機会が増えるかと思います。

ということで、今回はこのテーマにしてみました。

 

 

■アルコールの代謝

 

飲酒により摂取されたアルコールは、胃で約20%、小腸で約80%が吸収され

血管の中を通り、肝臓へ運ばれます。

肝臓では約90%のアルコールがアルコール脱水素酵素(ADH)により代謝され

毒性の強いアセトアルデヒドに分解されます。

他にカタラーゼやMEOSによっても分解されます。

アセトアルデヒドはアルデヒド脱水素酵素(ALDH2)により分解され酢酸となります。

酢酸は血中を流れてTCA回路に入り、最終的には水と二酸化炭素に分解されます。

このアセトアルデヒドは、分解するのに時間がかかるため

肝臓で代謝できなかったアルコールは肝静脈から心臓に流れ全身を巡ります。

全身を巡り、また肝臓へ戻り最終的には水と二酸化炭素まで分解されます。

飲酒を続けると、肝臓での代謝が間に合わず、血中アルコール濃度が上昇していきます。

わずかな量ですが代謝されないまま、呼気や汗、尿としても体外に排出されます。

 

■血中アルコール濃度

 

肝臓で代謝されなかったアルコールは、血液の中に流れ込み全身を巡ります。

脳まで循環すると脳細胞に作用し、「酔う」という状態にします。

血中アルコール濃度は6段階に分類されています。

 

 1. 爽快期    血中アルコール濃度 0.02~0.04%

          酒量        ビール(中ビン)~1本 日本酒 ~1合

                    ウイスキー・シングル ~2杯

          酔いの状態     さわやかな気分になる。皮膚が赤くなる。陽気になる。

                    判断力が少し鈍くなる。

 

 

 2. ほろ酔い期  血中アルコール濃度 0.05~0.10%

          酒量        ビール(中ビン) 1~2本 日本酒 1~2合

                    ウイスキー・シングル 3杯

          酔いの状態     ほろ酔い気分になる。手の動きが活発になる。

                    抑制がとれる(理性が失われる)。

                    体温が上がる。脈が速くなる。

 

 

 3. 酩酊初期   血中アルコール濃度 0.11~0.15%

          酒量        ビール(中ビン)3本 日本酒 3合

                    ウイスキー・ダブル 3杯

          酔いの状態     気が大きくなる。大声でがなりたてる。

                    怒りっぽくなる。立てばふらつく。

 

 1.爽快期~3.酩酊初期までの脳への影響

 軽い酩酊

 毛様体がマヒすると、理性を司る大脳新皮質の活動が低下し、抑えられていた大脳辺縁系

 (本能や感情を司る)の活動が活発になる。

 

 

 4. 酩酊期    血中アルコール濃度 0.16~0.30%

          酒量        ビール(中ビン) 4~6本 日本酒 4~6合

                    ウイスキー・ダブル 5杯

          酔いの状態     千鳥足になる。何度も同じことをしゃべる。

                    呼吸が早くなる。吐き気・嘔吐が起こる。

          脳への影響     小脳までマヒが広がると、運動失調(千鳥足)

                    状態になる。

 

 

 5. 泥酔期    血中アルコール濃度 0.31~0.40%

          酒量        ビール(中ビン) 7~10本 日本酒 7合~1升

                    ウイスキー・ボトル 1本

          酔いの状態     まともに立てない。意識がはっきりしない。

                    言語がめちゃめちゃになる。

          脳への影響     海馬(記憶の中枢)がマヒすると、今やっていること

                    起きていることを記憶できない(ブラックアウト)

                    状態になる。

 

 

 6. 昏睡期    血中アルコール濃度 0.41~0.50%

          酒量        ビール(中ビン) 10本以上 日本酒 1升以上

                    ウイスキー・ボトル 1本以上

          酔いの状態     揺り動かしても起きない。大小便は垂れ流しになる。

                    呼吸はゆっくりと深い。死亡。

          脳への影響     マヒが脳全体に広がると呼吸中枢(延髄)も

                    危ない状態となり、死に至る。

 

個人差はありますが、ほろ酔い期ぐらいまでが気持ちよくお酒を飲める範囲ではないでしょうか。

 

 

■二日酔いと悪酔い

 

・二日酔い・・・お酒を大量に摂取した翌朝に起こります。要因や症状は様々です。

 

1. アセトアルデヒドが原因

 

大量にアルコールを摂取すると、肝細胞がアセトアルデヒドの処理をしきれなくなります。

分解されずに残っているアセトアルデヒドが頭痛、吐き気、だるさなどの症状を引き起こします。

この場合、より早くアセトアルデヒドを分解するしかありません。

 

対処法

 

アラニン、グルタミンを含むシジミ、ハマグリ、アサリ。

タウリンを含むタコ、イカ、貝類。

オルニチンを含むゴマ、ナッツ、鶏胸肉。

Lシステイン(メチオニン)を含むヒマワリの種、卵、豚肉の赤味。

セサミンを含むゴマ。

などの食品はアセトアルデヒドの分解を促進させるます。飲酒中にも摂取できるといいです。

 

2. 胃酸過多が原因

 

アルコールは胃酸の分泌を促進し、胃酸過多の状態を引き起こします。

胃液の成分は塩酸(強い酸性で食物を溶かし殺菌する)と

ペプシン(タンパク質を分解する消化酵素)と

粘液(胃自体が塩酸やペプシンに溶かされないよう保護する)で

大量のアルコールは塩酸を過剰に分泌し、胃の粘膜を荒れさせてしまいます。

そのため胃の機能が低下し、吐き気、下痢、食欲不振の原因となります。

 

対処法

生姜汁を飲む。生姜の辛味成分が胃の働きを調整する作用があるそうです。

重曹小さじ1~2杯を水200mlに溶いて飲む。重曹のアルカリ性が胃酸を中和します。

 

3. 脱水が原因

 

アルコールには利尿作用があり、摂取した水分より多くの水分が排出されてしまいます。

そのため、脱水症状を起こしやすくなります。

アルコール度数の高いものほど水分の排出が多く、カリウムやナトリウムが失われてしまい

頭痛、吐き気、疲労感、食欲不振などの症状を引き起こします。

 

対処法

スポーツドリンクは水よりも早く、人に近い浸透圧で失われたミネラルや水分を吸収できます。

お味噌汁も具にシジミなどを入れて、栄養補給と水分補給になります。

 

4. 低血糖が原因

 

肝臓が大量のアルコールを分解するのに、糖質をエネルギーとして使います。

アルコール分解中は糖質の分解が遅れてしまうので、糖質が不足してしまいます。

そのため、低血糖になり頭痛、だるさ、筋肉痛などの症状を引き起こします。

 

対処法

食事で炭水化物を摂取すると、分解にエネルギーを使うので果物やフレッシュジュースなど

吸収の良い果糖やショ糖が摂れるものがいいそうです。

オレンジジュースや柿、バナナなど。

 

5. アデノシンが原因

 

日本酒に多く含まれるアデノシンはDNAの成分になるプリン体の一種で

神経伝達物質の役割もしています。

血管拡張作用があり日本酒を飲むと体が温まるのはアデノシンによるものと言われています。

アデノシンのほかにアルコール分解の過程で作られる、アセトアルデヒドや酢酸も

血管拡張作用があるため飲み過ぎると血管に炎症が起き、ズキズキした頭痛になります。

 

対処法

血管の拡張を抑える働きがある、カフェインやセロトニンなどを摂取するとよいです。

コーヒーや牛乳などがいいようです。

 

6. メタノールが原因

 

ウイスキー、ブランデー、テキーラ、バーボンや果実酒のワインなどは微量のメタノールが

含まれているため、二日酔いになりやすいと言われています。

メタノールはエタノールより分解するのに時間がかかるため、体内に長く留まってしまうせいです。

メタノール(メチルアルコール)は体内で酸化されるとホルムアルデヒドになり、ギ酸になります。

これらは有毒であり、頭痛、めまい、吐き気の原因となります。

 

対処法

メタノールの分解は肝臓で行われるため、肝臓の機能を高め、早く分解することが大切です。

ビタミンB15を含むかぼちゃの種やゴマ、玄米は肝機能を高めます。

クルクミンを含むウコン、カレー、マスタードも肝機能を回復させる働きがあります。

スルフォラファンを含むブロッコリー、キャベツ、カリフラワーは体内の毒素を無毒化する酵素が

含まれており、肝臓の解毒作用に効果があると言われています。

メタノールが原因の二日酔いの場合、果実は微量のメタノールを含むため逆効果になります。

 

7. 酸欠が原因

 

肝臓がアルコールを分解するために多くの酸素が必要となります。

そしてアルコールが血液の中に溶け込むと、血液の中を運搬される酸素の量が減少してしまうため

酸欠状態になってしまいます。

その他にもアルコールを摂取して就寝すると、睡眠時無呼吸症候群を引き起こしやすくなる

ということからも酸欠になりやすくなります。

酸欠で起こる症状は頭痛、吐き気、指先やつま先の痺れ、眠気などです。

 

対処法

酸素カプセル、酸素バー、酸素水などで酸素を取り入れると効果的です。

 

 

・悪酔い・・・お酒を飲んで数時間くらいで起こる不快な症状で

       血中アルコール濃度が高い状態で起こります。

       二日酔いと同じような症状ですが、二日酔いは大量にお酒を飲む人に起こり

       悪酔いはお酒に弱い人に起こります。

 

 

長くなってしまいましたが、次回はお酒に強い人・弱い人を書きたいと思います。

 

2014年12月4日 6:08 pm

カレンダー

2025年4月
« 3月    
 12345
6789101112
13141516171819
20212223242526
27282930  

月別アーカイブ

腰痛・肩こり・身体の不調でお悩みなら、今すぐお電話ください

phone045-846-8550

施術中は電話に出られないことがありますが、お名前、ご連絡先、ご用件をメッセージで残して下されば、必ずこちらから連絡させていただきます。

美容関係・宗教関係の訪問販売や勧誘、または販売目的の来院は固くお断りさせていただきます。

月~土10:00~20:00

日・祝10:00~17:00

定休日火曜日