大腿二頭筋 Biceps femoris
起始 長頭:坐骨結節後面
短頭:大腿骨粗線外側唇下方1/2
停止 腓骨頭 下腿筋膜
支配神経 長頭:脛骨神経(L5~S1)
短頭:総腓骨神経(L4~S1)
血管 大腿深動脈 膝窩動脈
作用 股関節伸展・内転 膝関節屈曲
下腿の外旋
速筋:遅筋(%) 33.1:66.9
筋連結 腓腹筋 梨状筋 半腱様筋 半膜様筋 前脛骨筋 縫工筋 長腓骨筋 中間広筋 外側広筋 大殿筋
大内転筋 膝窩筋
大腿二頭筋長頭は二関節筋で、起始部の坐骨結節では半腱様筋とくっついていて同頭となっている。
短頭は単関節筋で、外側広筋と外側筋間中隔をつくる。
停止部では、膝関節の外側側副靭帯の外側に付着し、間に滑液包があることで摩擦を防いでいる。
膝関節屈曲した状態では、下腿を外旋させる唯一の筋である。
下腿を内旋させる筋肉は縫工筋、薄筋、半膜様筋、半腱様筋の4つがある。
大腿二頭筋長頭は坐骨結節に起始を持つため、仙結節靭帯との繋がりもある。
仙結節靭帯は坐骨結節からPSIS、仙骨下外側縁、尾骨に付着。脊柱起立筋群へと繋がる。
大殿筋の次に、股関節伸展に力を発揮する。
股関節伸展は体を前に進める動力となり、腸腰筋と骨盤前傾に関与する。
□MMT
膝関節 【屈曲】
大腿二頭筋:坐骨神経の脛骨枝 S1
半膜様筋:坐骨神経の脛骨枝 L5
半腱様筋:坐骨神経の脛骨枝 L5
□大腿二頭筋トリガーポイント
膝関節後面から上方へは大腿外側、殿部付近まで
下方へは下腿外側近位まで
スポーツなど、直接的損傷で起こる。
長時間の座位。
夜間痛は大腿二頭筋の収縮により発生することがある。
ハムストリングや腓腹筋の筋筋膜障害では、膝関節の伸展が7度以上制限されることがある。
半腱様筋 Semitendinousu
起始 坐骨結節内側面
停止 脛骨粗面沿い薄筋付着部後下方から下腿筋膜
支配神経 脛骨神経(L4~S2)
血管 大腿深動脈 膝窩動脈
作用 膝関節屈曲 下腿内旋 股関節伸展
速筋:遅筋(%) 50.0:50.0
筋連結 恥骨筋 大腿二頭筋長頭 縫工筋 薄筋 半膜様筋 大内転筋 腓腹筋
半腱様筋は停止部で縫工筋、薄筋と鵞足を構成する。これを浅鵞足という。
鵞足炎 ストレステスト
【半腱様筋】
背臥位 股関節90度屈曲・内転 膝関節90度屈曲から膝関節伸展で疼痛の有無を調べる。
【縫工筋】
背臥位 患側と反対側に寄ってもらう。健側は股関節屈曲、膝関節屈曲で患側の向こう側へまたがせ患側の股関節が外転しないようにする。患側股関節内転でデーブルより脚を垂らす。そこから膝関節伸展で疼痛の有無を調べる。
【薄筋】
背臥位 股関節外転でテーブルから脚を垂らす。膝関節屈曲位から膝関節伸展で疼痛の有無を調べる。
半膜様筋 Semimembranosus
起始 坐骨結節
停止 脛骨内側顆 斜膝窩靭帯 下腿筋膜
支配神経 脛骨神経(L4~S1)
血管 大腿深動脈
作用 膝関節屈曲 下腿内旋 股関節伸展
速筋:遅筋(%) 50.0:50.0
筋連結 大内転筋 恥骨筋 足底筋 膝窩筋 大腿二頭筋短頭 仙棘筋(膝関節包を介して) 縫工筋 外側広筋 内側広筋
膝関節筋 膝窩筋 腓腹筋 長内転筋 半腱様筋
深鵞足・・・膝窩筋の筋膜 斜膝窩靭帯(関節包後面) 脛骨骨端の内側顆
□半腱様筋・半膜様筋のトリガーポイント
殿溝から大腿後面 膝窩内側
下腿内側近位まで広がる
スポーツなど直接的損傷で起こる
長時間の座位
夜間痛。半腱様筋、半膜様筋を過度に収縮させてしまうことがある。
坐骨神経痛との鑑別。