起始 上前腸骨棘すぐ下尾側
停止 脛骨粗面内側
支配神経 大腿神経 L2~3
血管 外側大腿回旋動脈
作用 股関節屈曲 外旋 外転 膝関節屈曲 内旋
遅筋:速筋(%) 50.4:49.6
筋連結 半腱様筋 薄筋 中殿筋 大腿直筋 半膜様筋 腓腹筋 長内転筋 大腿筋膜張筋 腸骨筋 (膝関節を介して)外側広筋
内側広筋 膝関節筋 足底筋 膝窩筋
□特徴
人体最長の筋肉。
大腿筋膜に包まれている。
大腿三角(別名:スカルパ三角)を構成→大腿動脈(中間)大腿静脈(内側)・大腿神経(外側)が通過(ポイント:大腿動脈)
大腿筋膜は大腿前面の上部で、鼠径靭帯の直下には円形の浅いくぼみである伏在裂孔をつくる。
ここは大腿筋膜が疎性結合組織から出来ていて、大腿筋膜の表面上を走ってきた大伏在静脈やリンパ管がこれを貫いて深部に入るところ。
大腿三角の底面には、恥骨筋と腸腰筋があり腸恥骨筋膜に覆われている。
停止部は鵞足を形成。
鵞足は上から縫工筋、薄筋、半腱様筋。
これらの腱は歩行時に生じる大腿骨と脛骨の間の外反方向への外力に対して、膝の内側面で対抗している。
鵞足における縫工筋の触診は、膝屈曲位で最も後方に半腱様筋を触診。
次の腱が薄筋。半膜様筋と間違えないようにする。
薄筋の上で広く厚い筋の帯が縫工筋。縫工筋は腱様ではなく、触診が困難。
これらの腱の付着部には鵞足滑液包がある。
鵞足滑液包は炎症を生じたり、運動痛の原因となることがある。
縫工筋の触診は、仰臥位で検査する下肢の踵を対側肢の膝関節の上において行う。
この肢位では股関節の屈曲・外転・外旋肢位となる。
筋の起始部はASISの少し下部にあり、起始部は触れることが出来る。
FL上に含まれる。
□TP
筋の走行に沿って発現する。
足を地面に着く時にひねったり、ヨガなどが原因となることがある。
縫工筋が原因となることは少ないため、内転筋群、大腿直筋、内側広筋、中殿筋、梨状筋などの筋肉を調べる。