起始 腸腰靭帯 腸骨稜 下位3~4個の腰椎肋骨突起
停止 最終肋骨 第1~3腰椎肋骨突起
神経 肋間神経 腰神経の叢の枝 T12~L3
作用 両側:最終肋骨引き下げ 片側:同側側屈
血管 腸腰動脈の腰枝
筋連結 大腰筋 横隔膜 最長筋 腸肋筋
腹斜筋や腹横筋の深層部に位置する。
□特徴
四角形の薄い筋層をなし、最終肋骨、腸骨稜および腰椎間を走行する(32)。
表層の境界は一部、不明瞭である。
3つの筋繊維よりなる(32の右側)。
第12肋骨腸骨稜間を直接走る線維群(白矢印)。
第12肋骨と5つの腰椎横突起間を走る線維群(斜線矢印)。
上位4つの腰椎横突起間と腸骨稜間を走る筋繊維群(編目の矢印)である。
これら3つの線維群も、腸骨肋骨部繊維群からなる後面、腸骨脊椎部繊維群からなる中間面、肋骨脊椎部繊維群からなる前面の3つの面で整理される。
一側の腰方形筋が収縮すると、同側に体幹を屈曲させる(33)。
この動きは内腹斜筋(下外側方に向く網目の矢印)と外腹斜筋(下内側方に向く斜線矢印)によって、強力に補強されている。
DFL上
LL上
□TP
関連痛パターン:仙腸関節 下殿部 筋腹
TP:第1~4腰椎横突起の3横指外側
床から物を持ち上げる、上体の不自然な動き、運動中にバランスを崩す、長時間または繰り返し体幹を曲げたり、ねじったりする、脚長差、側弯症などで損傷する。
臨床上の注意:TP治療の際、患者が横になった時、胸郭が引き上げられるように患者の腕は伸展させておく。
下肢は腸骨が下がるように伸展し、内転しておく。
そして治療しない側の下に枕などの当て物をすると、治療する側が広がってTPを探し出しやすい。